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2019年4月24日 (水)

みどりの黒髪

以前から「みどりの黒髪」という表現がずっと気になっていた。『惜別の歌』には、「君がみどりの黒髪」と唄われている。「みどりの風におくれげが」と歌い出す『三百六十五夜』もある。

曲名そのままの『緑の地平線』などなど、「緑」か「みどり」か、ともかくよく用いられている。『思い出のグリーングラス』という世界的にヒットした曲もイメージとしては「緑」がモチーフになっている。本当はちょっと悲しい話のようだが。

黒髪や風を「みどり」と表現するのはすごい感性だと思っていたが、実はこの「みどり」には「若々しい」「みずみずしい」という意味が込められているそうだ。その意味で使う時は「みどり」で、色で使う時は「緑」かも知れないが、我々は感性として特に分けているわけではない。ちなみに、つい先日4月20日の読売新聞の編集手帳には、258gで生まれ3374gまで成長した緑児(みどりご)の退院を祝う一文の中で「緑の黒髪」に触れ、「黒なのに緑にしてしまう美意識には脱帽する」と綴られている。この編集手帳子は文芸に造詣が深いといつも感心している。

こう書くと、どう取り繕っても私の懐メロ好きがバレバレなのだが、実際その通りだから仕方がない。よくYouTubeでサーフィンして楽しんでいる。

そうしたら、すごくチャーミングで歌の上手な台湾の蔡幸娟(ツァイ・シンチュアン)という歌手を知った。日本の歌も多くカバーしているようで、大津美子さんの『ここに幸あり』があった。『幸福在這裡』と表現するらしい。
https://www.youtube.com/watch?v=WB7lmA8PAGE

言葉はサッパリ分からないが、若い時の姿とはいえ、“緑の黒髪”の蔡幸娟さんは実に魅力的で、見惚れ聞き惚れてしまう。他にも『愛人』があって、これはそのままなので分かる。『四個願望』は、ちあきなおみさんのヒット曲『四つのお願い』だ。日本語で歌っているものもあった。こちらも上手だ。お隣さんと違って好日的な台湾にはいっそうの親近感を抱く。

そんなこんなでずるずるサーフィンしていたら、なんと舟木一夫さんのヒット曲『修学旅行』の北朝鮮版がアップされていた。この国のことだから例の大仰な歌いっぷりで嫌気がさすかと思いきや、どうしてどうして、これがまともで上手な歌唱。
https://www.youtube.com/watch?v=WvS2Zy87NTw

他にも日本の曲が歌われていた。少しなまりはあっても上手な歌唱でカバーしているためか、全く問題なく聴ける。

北朝鮮と言えば今の時代にかくあるかというほどの人権侵害国で、この国へは嫌悪感しかないし、さすがに友好的な気分にはなれないが、庶民レベルにおいては本来異なることはない。ただし、この国には修学旅行はないだろう。

北朝鮮はそもそも飢餓の構図にある。2018年は、台風19号の、実際は下掲の予報図より少し南にずれたが、それでも、かなり被害を受けているはずだ。

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かつての段々畑政策とやらで木々の伐採で山の濃い緑が失われ、保水力がなくなり、土砂が流出し、河川の浚渫も築堤もできていないので、洪水にも、そしてその裏返しの干ばつにも脆弱である。2019年は間違いなく飢餓が悪化する。歌を聞いていっそう胸が痛む。

日本も近・現代において対外的に色々なことがあった。他国のことをとやかく言えないほどの大きな負の面もあった。それでもともかく、今は国際交流の先進国だ。

近代における国際的交流の大規模な嚆矢としてはやはり岩倉使節団のことがあげられるだろう。柔らかいのか硬いのかよくわからない話になってしまったが、今回ちょっと肩の力を抜いたところで、次回はそのことに触れてみたい。

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