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2017年2月16日 (木)

「鎖国」から「幕府の対外政策」に

先般、「小中学校の社会科で『鎖国』の表記をやめ、『幕府の対外政策』に改める」という記事があった。江戸時代は「鎖国」であったというのはみんなそのように習ったし、特に疑問も抱かなかった人がほとんどだろう。私もそうだ。

 

実際には朝鮮通信使はあったし、当初はポルトガル、後にはオランダなどと外国と接点はあった。決して窓口を閉ざしていたわけではない。ただ、厳しい制限があったことは事実で、鎖国と表現して間違いというわけではないだろう。江戸幕府としては、政体を危うくしかねない宗教や異文化の流入の阻止もさることながら、貿易による利を統制事項として幕府のものにするために、管理が行き届くよう接点の場を厳しく制限したという。長崎の場合は出島が窓口であった。
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“鎖国”のおかげかどうかはわからないが、この江戸時代というのはまことに面白い。私の場合は明治維新の意義を探るために江戸時代のことを少しかじっただけだけれども、すっかりはまってしまった気がする。かつてはがんじがらめの身分差別による封建制度、というイメージで、それはそれで一面真実ではあろうが、色々な文化が華ひらいているし、統治制度も、内閣・官僚型を基軸として地方分権の要素ももちあわせている。

 

「おぬしもワルよのう、越後屋」「いえいえ、お代官様もなかなかに」「こやつ言おるわ、ワッハハッハ」というのは水戸黄門をはじめとする時代劇の定番の会話で、年貢取り立ての元締めたる代官はすっかり悪者にされてしまったが、実際は必ずしもそうではなかったらしい。もっとも、今まさに確定申告のシーズン、収入の多寡にかかわらず、税務署が好きな人はいまい。勤務医もそうだが、サラリーマンは天引きなのであまり自覚はないが、明細をよく見れば結構取られている。副収入があればあったで年間20万円を超えれば確定申告が必要となる。払わなければ公共が成り立たないとわかってはいても、税金取りはいつの時代においても悪者扱いが定番ではある。閑話休題。

 

書店に行くと、江戸時代に関する雑誌や書が多くある。“悪の封建制度”という決めつけのくびきから解き放たれて、自由闊達に実証的に色々な角度から研究がなされているのだろう。“鎖国”はわかりやすい言葉ではあるけれども、より実態に即した表現に改めるというのは非常にいいことだ。

 

江戸時代とひとことに言っても、その内容たるや膨大で、私ごときがちょこっと書をかじったぐらいでは全容の把握には全く歯が立たない。それでも、折角に少し仕入れたので、興味を惹かれたことをいずれ取り上げてみたい。

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